日々の生活においてどうしても出る生ごみ。面倒な生ごみの処理を、どうにかスマートに行いたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
「台所まわりの嫌なこと」の上位には、「嫌なニオイ」「ぬめり」「コバエの発生」などが挙げられます。何かとわずらわしいことが起きがちですよね。特に暑い時期になると菌がより繁殖し、腐敗も進むことで悪臭も発生してしまいます。
こんな面倒な「生ごみ問題」を解決してくれるのが、今回ご紹介する「生ごみ処理機」です。
近年のSDGsの動きもあり、地球環境への配慮から、生ごみ処理機を使うご家庭も増えてきました。また自治体によっては、生ごみ処理機の購入に対して助成金を出してくれる地域もあります。
今回の記事では、生ごみ処理機を検討されている方に向けて、生ごみ処理機の仕組みや種類、選び方についてご紹介していきますので、ぜひ、お役立てください!
生ごみ処理機とは | 使い方やコンポストとの違い
生ごみ処理機とは、生ごみを微生物分解や、温風などで乾燥させることで処理できる機械を指します。
生ごみを生ごみ処理機に入れて放置するだけで、生ごみがコンパクトになるため、そのまま可燃ごみとして処理することや肥料に活用することもできます。
一方で、生ごみ処理機と混同されがちなコンポストですが、こちらは「compost=堆肥」という意味の言葉。その意味の通り、生ごみや汚泥などを微生物分解し、堆肥を作ることを言うため、厳密には生ごみ処理機とは違う意味を表します。
また似ている機械としてディスポーザーも挙げられます。このディスポーザーは、キッチンの排水溝の下に設置し、生ごみを粉砕することで、そのまま排水管に流すという手間のかからない非常に便利な仕組みとなっています。
このように生ごみを処理する方法は様々ですが、今回は、国内で一般的に使用されている「生ゴミ処理機」を中心に詳しくご紹介していきます。
生ごみ処理機を使うメリット
ニオイ問題など何かと処理に困る生ごみですが、生ごみ処理機を使うことで一体どのようなメリットがあるのでしょうか。早速見ていきましょう!
ごみの量を減らせる
生ごみ処理機には、微生物分解や、温風などで乾燥させる機能があるため、嵩張りがちな生ごみを非常にコンパクトに、そして軽くすることができます。
ニオイ・虫対策
生ごみのニオイを完全に除去できるわけではありませんが、ほとんどの生ごみは気にならなくなるほどまで消すことができます。そのため、ニオイが原因でコバエが発生するといった台所で起こりがちなトラブルを防げます。
環境に優しい
生ごみ処理機で処理された生ごみは、有機肥料としても活用できます。そのため、生ごみが地球環境に優しい肥料として新しい使い方ができるというわけです。
生ごみ処理機を使うことで、これまで処分に困っていた生ごみを肥料として活用できるため、ガーデニングや家庭菜園が趣味の方にはとてもオススメです。
生ごみ処理機の選び方
ご自身のライフスタイルや家庭環境によって、重視すべきポイントが大きく異なってきます。そのため、どの生ごみ処理機の機能が適しているのか、以下にまとめました。
助成金の対象地域かをチェック!
ご家庭で生ごみ処理機の購入を検討する場合、自治体の取り組みをチェックしてみてください。実は自治体によっては、購入にあたって助成金が出る場合があります。生ごみ処理機は決して安い買い物ではありませんので、助成金を活用したいところですよね。
ご自身の住んでいる自治体で助成金の制度があるかは、各自治体のホームページで確認できますので、購入前にぜひチェックしてみてください。
処理方式
処理方式は、主に「乾燥式」「バイオ式」「ハイブリット式」の3種類が挙げられ、それぞれに以下のような特徴がありますので、良し悪しを見極めて購入しましょう。
乾燥式 | バイオ式 | ハイブリット式 | |
方法 | 風によって乾燥させる |
|
|
電気代 | 温風になると高い | 安い(手動の場合は0円) | 中間 |
設置場所 | 屋内 | 屋外 | 屋外 |
音 | 常時、モーター音あり | 静か | 静か |
処理時のニオイ | 焦げたニオイ | 発酵したニオイ | 発酵したニオイ |
処理スピード | 早い | 遅い | 中間 |
バイオ基材の補充 | 不要 | 必要 | 必要 |
堆肥活用 | 時間がかかる | 時間がかからない | 時間がかからない |
乾燥式
乾燥式は温風をはじめとした風の力を活用して、生ごみを乾燥させ、約1/7のサイズまでコンパクトにできる生ごみ処理機です。
メリット
- 屋内に設置できるためキッチンの近くに置いて簡単に生ごみを処理することができる
- サイズが小さい商品が多く、家庭でも場所を取らない
- バイオ基材の入れ替えが不要のため、手間がかからない
デメリット
- 電気代が月1000円ほど発生する
バイオ式
バイオ式は微生物分解によって、生ごみを約1/10のサイズまでコンパクトにできる生ごみ処理機です。
メリット
- 肥料として使いやすい
- 電気代がほとんど発生しない
デメリット
- バイオ基材の交換が発生する
- ニオイが気になる
- サイズが大きいため屋外に設置する必要がある
ハイブリット式
ハイブリット式は、温風をはじめとした風の力で乾燥させたあとに、微生物分解で約1/10のサイズまでコンパクトにできる生ごみ処理機です。
デメリット
- 高額
- 種類が少ない
ディスポーザー
ディスポーザーはキッチンの排水溝の下に設置し、生ごみを粉砕することで、そのまま排水管に流す仕組みの機械です。
メリット
- 生ごみをそのまま流すだけなので手間がかからない
デメリット
- 作動音が気になる
- 水道代、電気代がかかる
- 捨てれないものや使ってはいけない洗剤がある
機能性(処理できる生ごみの種類・量・時間・動作音について)
それぞれの処理方式によって、以下のような特徴が挙げられます。ご自身が必要としている機能を把握した上で最適な商品を選んでいきましょう。
生ごみ処理機の容量としては、1人暮らしの場合は処理量1kg、大家族の場合は処理量1.5〜2kgの容量を目安に購入するのがオススメです。
処理できる生ごみ
乾燥式、バイオ式、ハイブリット式
どの方式も捨てられるものは基本的に共通しています。しかし、固いものや水分の多いものは故障の原因に繋がりますので、各商品の取扱説明書をよく読みましょう。
- ご飯
- 麺類
- 肉類
- 魚類
- 野菜くず
- 果物くず
- 茶がら など
処理できる生ゴミの容量
- 乾燥式 700g〜2kg
- バイオ式 700g〜2kg
- ハイブリット式 1kg〜1.5kg
処理にかかる時間
- 乾燥式 3時間〜8時間
- バイオ式 1日〜数日
- ハイブリット式 1日〜数日
動作音
- 乾燥式 常時、モーター音あり
- バイオ式 静か
- ハイブリット式 静か
サイズ・設置場所について
生ごみ処理機は機種によってサイズが大きく異なります。キッチンに置いても邪魔にならないお手頃サイズのものから、屋外設置専用の大きいサイズのものまで様々ですので、部屋の広さや、屋内・屋外のどちらに置きたいのかも考慮した上で、製品を選んでいきましょう。
メンテナンスについて
それぞれに以下の特徴がありますが、家事を少しでも減らしたい方には、1番手間のかからないバイオ式(電動)がオススメです。
- 乾燥式 容器のこまめな水洗いや、処理後の取り出しが必要
- バイオ式 バイオ基材の入れ替えや、残渣の取り出しが必要
※手動の場合は、かき混ぜが毎日必要
- ハイブリット式 バイオ基材の入れ替えや、残渣の取り出しが必要
おすすめの家庭用生ごみ処理機ベスト3
ここまでは各方式の特徴などについて挙げてきましたが、いよいよ気になる商品をご紹介していきたいと思います。商品によってもサイズや運転音、機能が大きく異なりますので、ぜひ、比較検討してみてください。
パナソニック:家庭用生ごみ処理機 温風乾燥式
家電量販店や通販サイトのランキングで、上位に入るほど人気の温風乾燥式の生ごみ処理機です。生ごみがよく出るご家庭におすすめのサイズ感となっています。
1回あたりの処理量 | およそ2kg(6L)/回
およそ(24L)/日 |
設置場所 | 屋内
屋外 |
サイズ | 268×365×550 |
運転音 | およそ42~44dB |
処理時間 | およそ1時間40分(400g)~5時間40分(2kg) |
島産業:生ごみ減量乾燥機 パリパリキュー
こちらは屋内で使うことを前提としているため、静音性も抜群で、衛生面にも配慮された製品。
機能・価格・近いやすさ、どれをとってもバランスが取れた優秀な生ごみ処理機となっています。
1回あたりの処理量 | およそ1kg(2.8L)/回 |
設置場所 | 屋内 |
サイズ | 230×270×270 |
運転音 | およそ36dB |
処理時間 | およそ7時間30分(500g)~10時間40分(1kg) |
NAXLU:家庭用生ごみ処理機 ハイブリッド式強力脱臭機能搭載
生ごみとバイオ活性剤を混ぜ、自動で撹拌することで即時処理が可能な商品です。性能は十分なのですが、サイズが大きいためキッチンに置きたい場合は、スペースを取れるかチェックしましょう。
1回あたりの処理量 | 1~1.5kg/日 |
設置場所 | 屋内 |
サイズ | 38.5×43×58cm |
運転音 | 17.3~23.2dB |
処理時間 | 即時 |
生ごみ処理機で、より快適な暮らしを!
今回は、生ごみ処理機の購入を検討されている方に向けて、各方式の仕組みや選び方についてご紹介してきました。
何を選ぶか、判断が難しい場合は「家電レンタルサービス」で試してみるのも手です。また、実際に購入するとなった際には助成金も積極的に使いたいポイントですので、ぜひ自治体のホームページに関してもチェックしてみましょう。
ご家庭に合った生ごみ処理機を手に入れて、手間のかかる家事の簡素化だけではなく、地球環境にも優しい活動につなげていくことができます。
ぜひご家庭の環境やライフスタイルに合った最適な生ごみ処理機を見つけてください!