誕生日プレセントや入学式の飾り、退院祝いなど様々な場面で活躍するお花。私たちの目に映るお花はどれも綺麗で形の整ったものばかりですよね。
しかし、服のアウトレット品や野菜の規格外商品と同じで、お花にも形が少し悪いものがあったり、在庫が余って状態が悪くなってしまうものもあります。
アパレル業界や農業では、無駄な廃棄や不当な労働を無くそうと「サステナブル」な動きが活発になっていますが、花業界でも例外ではなく最近は「ロスフラワー」の活用が注目を集めています。
そこで今回は、ロスフラワーの話題を中心に、サステナブルなお花の楽しみ方についてご紹介していきます。
そもそもロスフラワーってなに?
ロスフラワーとは、まだ美しく咲いている状態ではあるものの以下のような理由で処分されてしまうお花のことを指します。
- 市場での規格外となってしまったお花
- 在庫が余りすぎて鮮度が落ちてしまったお花
- 式場などで数時間だけ飾られて処分されてしまうお花 など
このように処分される機会が多いのも問題ではあるのですが、コロナ禍の影響で、結婚式やイベントの延期や中止が相次いだ影響を受けて、そもそもお花の活躍する場面が減ってしまいました。
結婚式では高砂やフラワーシャワー、イベントではファンからのフラワースタンドなど、これまで当たり前のようにあった需要が無くなってしまったことで、より一層、ロスフラワーが問題視されています。
ロスフラワーの活用方法
ロスフラワーを購入できる通販サイトや、ロスフラワーを使って作成した展示物、ロスフラワーの配布キャンペーンなど各企業がロスフラワーを活用したアクションを起こしています。
そんな中で、各家庭でも実践できるお花を長く楽しむためのアレンジ方法がありますので、早速見ていきましょう。
アレンジ例
- ドライフラワー
- ボタニカルキャンドル
- ポプリ
ドライフラワーの作り方(ハンギング法)
材料
- お花
- リボンや麻紐
手順
- お花をリボンや麻紐で縛り、逆さまの状態にして、風通しの良い日陰に吊るす
- 10日から2週間ほどで乾燥し、完成
ボタニカルキャンドルの作り方
材料
- お花
- パラフィンワックス
- キャンドルの型(大小)
- キャンドルの芯
手順
- 押し花を作る
①アイロン台の上に、ティッシュ→花→ティッシュの順に乗せる
②低温のアイロンで20秒ほど当てる
③熱を冷ます
④低温のアイロンで20秒ほど当てる
⑤③、④を5回繰り返し、完成 - 小さいキャンドルを作る
①パラフィンワックスを80℃で湯煎し、溶かす
②キャンドルの芯を溶けたワックスに浸す
③小さいキャンドルの型に、キャンドルの芯をセットする(割り箸で芯を固定する)
④①で溶かしたパラフィンワックスを小さい③の型に流し入れる
⑤一晩ほど固まるまで待ち、取り出す - 押し花で飾る
①大きいキャンドルの型に、パラフィンワックスを流し入れ、すぐに型から出す
②①の内側に押し花を貼る - 仕上げ
①大きいキャンドルの型の中心に、先に作った小さいキャンドルを置く
②キャンドルの芯が真ん中にくるように割り箸で固定する
③そこにパラフィンワックスをゆっくりと流し入れる
④一晩ほど固まるまで待ち、取り出して完成
ポプリの作り方
材料
- 乾燥しきったドライフラワー
- お好みのアロマオイル
- キッチンペーパー
- 密閉容器
手順
- ドライフラワーを密閉容器に入れる
- アロマオイルを数滴垂らし、馴染ませる
- 2〜3週間程度、冷暗所で保管し完成
生花を長く楽しむ方法
お花屋さんで購入したお花や、頂いたお花を長く楽しむこともサステナブルな行動と言えます。
しかし、自宅で飾っているとすぐに枯れてしまうなんてこともありますよね。そこでお花を長持ちさせるコツをご紹介していきます。
花瓶に挿す手順
- ラッピングを外す
- 水切りを行う(※水切り:茎の先端を水に浸したまま、茎を斜めに切断すること)
- 花瓶の水を入れ、花を挿す
- 花瓶の水に浸かる葉や、余分な箇所は剪定する
その他の注意点
- バクテリアの増殖を防ぐために、乾燥した花瓶に、綺麗な水を加えて使用する
- 毎日水替えを行い、茎の先端はその度に切断する
- 冷暖房と直射日光の当たらない場所に飾る
工夫をしながらサステナブルにお花を楽しもう
今回はロスフラワーを中心に、サステナブルに繋がるお花の楽しみ方をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
実はお花には癒しの効果があると医学的にも証明されており、お花を長く楽しむための工夫を凝らすということはサステナブルなだけでなく、心身にも良い影響を与えてくれるというわけです。
そんな良いことづくしのお花ですが、多くのロスフラワーが発生しているのもまた事実。
ご家庭内でもできる簡単なところからロスフラワーを無くす工夫をし、ドライフラワーやポプリなどに生まれ変わらせて最後まで楽しめると素敵ですね。